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2020-05

SEVENTEEN のホシ君が推しになりそうです。 - 2020.05.19 Tue

いやー、セブチ。歌は好きだけど、推しとかいなかったんですが。

急に、ホシ君ばっかり見るようになりました。

ホシくん、良いわ~。

・・・・・。
ペジニョンはどうしたんだ?(笑)今でも、好きだけど前ほどではないかも。
リバイバル、すごく好きだったんだけどなぁー。



181103 호시 (HOSHI) - TOUCH @IDEAL CUT THE FINAL SCENE [4K FOCUS/호시 HOSHI]

やっぱ、これですね。

えろい!!

何がって・・・・。それは、妄想ですよ。

そして。日本人の方が、字幕を付けてくださってるサイトがこちら。



【日本語字幕】Hoshi - TOUCH


コメントがwwww
おいwww

っていうようなコメントに吹きました。
これ、妄想で止めておかないといけないでしょwwみたいな。

まぁ、みんな、見てるとことか、好きなところは、おんなじっていうことですね。はい。わかります。

私、りぞこが語る、このホシ君の魅力はなんといっても、細マッチョの理想的な身体ということですね。
筋肉ムキムキすぎないところが、理想です。ペジはねー、ちょっと、むきむきすぎるんですよね・・・・。


さらに、他の方もコメントしてますけど、どこか・・・・、テミンちゃんっぽいんですよね~。

顔じゃなくて、雰囲気がね。

ホシ君自体が、シャイニーの大ファンらしいので、しゃおるとしても、そこは、セブチならホシ君推しになってしまうのは仕方ないかなーと。あとは、ギャップが良い。普段はのすごくあほっぽいのに、(あ 、ステージ上では、輝いてる。


メルカリでホシ君のトレカ調べたら、3500円くらいするしwww

高いwww

まぁ、出せるけどね。(本音)通常版なら500円もしない。
高いのは、初回限定のみ。あれ、顔がすごく良いです。ほっぺたぷにってしてるほうが、なんとなく可愛いw

初回限定版トレカとか、ペジなら1500円もあれば、で買えたで?
やっぱり、確立1/12だからかな・・・・。

メンバー5人だと、1/5 だし・・・・・。

セブチに踏み込めない要素の1つとして、確立が1/12 ってとこなんですよね。

そんなギャンブル・・・・、怖すぎます。(;_;)


(っ^ω^)っ

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Flowerを、聞きながら・・・・・・。 - 2020.05.15 Fri

Flower を、聞きながら・・・・・・。

ホシver

※ホシ君の名前は、本名のスニョンになっています。

タイトル あなたしかいない  前編

※こちらは保存版です。最初から読めるようになっています。手動で、おすすみください。

※2020年5月24日現在、その6までUP済み

6月後半くらいから後半書きます。後半からシャイニーのテミンちゃん登場します。完成は未定。→Into The Rhythmに続きます。

前半→Flower セブチ 合計、7回
後半→Into The Rhythm テミンソロ



Flowerは、SEVENTEEN 2nd Album 'Teen, Age'に収録されています。歌っている5人のメンバーの中にホシ君はいませんが、コンサートでホシ君が歌っている動画を見ましたので、ホシ君のイメージで、このお話を考えました。

あなたは(君という表現です)ホシ君とつきあっていましたが、二人は別れることになります。その理由はちょっと複雑です。ホシ君は本名の=スニョンです。→なんで別れたの?っていう具体的な理由は、後半にならないと、分かりません。
ラブラブな二人の話が読みたい!という人には向きません。

あなたとホシ君以外にも3人登場しますが、一人は、ホシ君にそっくりの死神さん。これは夢の中にしか出てきません。

もう一人は、ホシ君の彼女(サラ:名前のみ登場。後半から登場)、そしてサラの元彼(テミン:後半から登場)。名前はテミンですが、シャイニーのテミンそっくりの普通の社会人です。テミンの設定のほうがおもしろいので、テミンちゃんに登場してもらいます。前半はテミンちゃんは出てきません後半は、Into The Rhythmを聞きながら・・・・になります。

登場人物が多くて、複雑かもしれません。できるだけ分かりやすいように、あの世とこの世の間の世界も含めたり、死神さんというファンタジー要素も含めて、書いています

死神を除いた4人全員が「あなたしかいない」という要素んでいます。また、不器用な恋愛をテーマに、切ないお話にしてみました。

※BL要素はありません

前半は、セブチのFlowerを聞きながら、楽しみ、読んでくださると、うれしいです。訪問、ありがとうございました。

※最終完成予定・・・・ 5月中





 気が付いた時、白い膝丈の長袖ワンピースに足元は、裸足だった。私は、白っぽい石畳の道の上を、歩き続けている。暗闇の中で一人きりで。遠くは霧が濃くて、ほとんど見えない。どうしてここを歩いているのだろう?そんなことを考えながら、ひたすら道を歩き続けた。裸足のせいだろうか。身体が冷たくて、ものすごく肌寒い。でも痛みは全く、感じなかった。

 しばらく歩き続けると、少し先に誰かいるのが分かった。どんどんその人に近づいていく。その人は若い男性で、とても背が高くて、細くて。さらに手足が長かった。黒いシャツに、黒のズボン、靴や手袋まで全身、黒ずくめなのに、髪の色だけはシルバー色だった。ようやく顔が見える距離まで近づいたか思うとすぐに、私の両足が突然動かなくなってしまう。私は身動きができず、その場にしゃがみ込んでしまった。

「痛い?」

「痛くはないけど、足が動かないんです」

 突然、声をかけられて身が竦んでしまう。道端にしゃがみ込んだまま、私は、彼を見上げた。

「きっと歩き疲れたんだ。少し休憩したほうがいい。女の子が一人でこんな時間に歩いてるのは危ないから、ついていてあげる」

「いえ、迷惑かけられないです。気にしないで」

 中腰になって話しかけられたせいで顔がハッキリとよく見えた。私は、この人を知っているような気がする。その理由を考えながら、顔を見つめ続けた。

「どこまで行くつもりなの?」

「あの・・・・・、ここはどこなんでしょうか?どうしてここを歩いてるのか分からなくて。自分でもどうかしてると思います。変ですよね」

「全然、変じゃない。ここを通る人はみんな同じことを言う」

 彼は、私の左隣にゆっくりと座り込んだ。

「どういうい意味ですか?」

 不思議そうに見つめ続けていると、何もなかった彼の両手の中に、20本くらいの薔薇の花束が、突然現れた。花束は白いくて大きなリボンに包まれていて、ブーゲにようになっていた。ピンク、白、黄色、赤、紫、橙、知ってる限りの色はほとんどあって。色取り取りの薔薇の花からは、とても良い香りがした。

「君は、何色が好き?」

 突然、パッと現れた薔薇の花束に驚く間もなく、唐突な質問を投げかけられ、苦笑いをしてしまった。

「恋人にプレゼントしようと思うんだけど、薔薇の色って何色が良いか分からなくて、花屋にある全色を買ってしまった」

「何本あるんですか?」

「24本。24本の意味は、一日中、あなたを思っていますっていう薔薇の花言葉でもある」

「本数にも意味があるんですね。それに、黒い薔薇があるなんてビックリです。初めて見ました」

 青い薔薇や黒い薔薇があることは知っていたけれど、直接、目にしたのは初めてだった。何色が好き?と聞かれれば、ピンクや白と答えるのが普通かもしれないが、なぜだか黒い薔薇に目が留まってしまう。

「黒色?でもさ、プレゼントするには微妙な色だな」

 本当にその通りだと、頷いてしまう。

「君は、黒い薔薇なんかに惹かれるのか?どうかしてる」

 色んな種類の美しい薔薇があるのに、強烈に黒色の薔薇に惹かれた。珍しいからとか、見慣れていないからとかそういう理由ではない。ただ、純粋に黒い薔薇が一番、優雅で美麗に見えた。どうしてこんなにも、黒い薔薇に惹かれてしまうんだろうか。私は、黒い薔薇を見ながら考え込んでしまった。でも、答えが出るのに10秒も掛からなかった。黒い薔薇を見つめる彼をみて、ハッと気付いてしまう。

 どうして私の隣にいる人は、私の愛しい人「クォン・スニョン」にそっくりなの?

 スニョンと容姿が瓜二つと気が付いてから、胸の奥がジリジリと痛み始めた。喉の奥が、熱く、苦しくなっていく。

 どうして別人だと感じたのかには理由がある。私が記憶している彼の声や話し方とは、全く違っていたから。彼の声はスニョンよりも、とても低かった。スニョンは別人なのに、隣にいる人が恋しくてたまらなくなってしまう。愛しくてたまらないよ。

 私は、込み上げる胸の痛みを抑えながら、できるだけ平静をよそおうと心がけた。

「黒い薔薇なんて、お店で売ってるんですね」

「青い薔薇だって、昔は売ってなかったはず。でも、人間ってすごいな。花に黒い水を吸わせて、人工的に創り上げるなんて」

 花を見つめ続ける彼の横顔は、言葉もでないほどに美麗で。サラサラの髪、少し釣りあがった瞳、整った鼻筋。彼の全てが愛しくてたまらない。次々にスニョンの甘い記憶が蘇っていく・・・・。

「すごくきれいだわ」

 彼は、薔薇の花束の中から、スルリと1輪の黒い薔薇を引き抜いた。黒い手袋をはめた手で軽く握り、私に黒い薔薇を差し向ける。私はそのまま素手で薔薇の花を受け取った。

「受け取る方もどうかしてるけど、渡すほうもどうかしてる?でも、薔薇には棘があるから気をつけて」

「どうして、美しいものにはみんな棘があるのかな。手を伸ばして、触れたくなるのに」

 黒い薔薇には大きくて太い棘が沢山あるのに、しっかりと握り締めても痛みは全く感じなかった。

「棘がささると痛いはずなのに、痛くないです」

「か弱い指に血が出なくて良かった」

 彼は小さく笑うと、薔薇の花束の上で、右手を大きく回し円を描いた。同時に、薔薇の花束が全て黒色に変わってしまう。24本のバラが瞬時に真っ黒の薔薇に変色した。

「マジシャンなんですか!!バラが全部、黒に変わるなんて!!」

 思わず声を上げてしまう。私の驚いた声が、どこだか分からない石畳の道に響き渡った。

「君は黒い薔薇が好きなんでしょ?だから全部、黒色にしてみたんだけど」

「綺麗だとは思うけど、私も、プレゼントされるなら違う色が良いです」

 そうだねと頷きながら、小さく笑った。彼は黒い薔薇の花束を胸元で軽く抱きしめた。愛しい人を抱きしめるかのように。

「なんて良いローズの香り。黒色は香りが強いのだろうか。まるで薔薇の庭園にいるみたいだ」

 目を細めて薔薇を見つめている。その隣で、私は次第に苛立ち始めていた。切なさで一杯だったはずなのに、次々に激しい嫉妬心が身体の奥底から込み上げていく。

 そう、この特徴のあるローズの香り。私はこの香りを、よく知っている。この匂いは、スニョンの彼女、サラの匂いだ。

「どうして、泣いてるの?」

 そう言われてから気が付いた。目が涙で溢れていることを。私は、手の中に握り締めている1本の黒い薔薇をさらに、強く握り締めた。

「私、ローズの香りは、あまり好きじゃない」

「実は、退屈してたところで。この道に人が来たのは久しぶりだ。すごく暇だから、少し聞いてあげてもいい。誰かに話すと、気持ちが楽になるかもしれない」

「何を?」

「泣きたくなる理由。聞かせて欲しい」

 彼は、右手の手袋を外すと、手を伸ばして私の頬を軽く拭った。素手が私の頬にそっと触れる。その指先はとても冷たかった。

「からかってるんですか!私、吐きそうなくらい、この匂いが大嫌い!マジシャンなら、はやく消してよ!」

「こんなに可愛い君を、泣かせたのは誰?俺が変わりに復讐してあげようか」

 込み上げる憎悪感は押さえられそうになくて。感情を抑えることができずに大声をあげた私を見ても、彼は、眉一つ動かすことなく無表情のままで。

 なのに、どこか話しかける声に温かさがあった。どうして?

 どうしてなの?スニョンに良く似た、この人に強く惹かれてしまうのはなぜ?

 瞼を閉じると、頬に涙が伝わっていくのが分かった。再び、ゆっくりを目を開けると、彼が、唇と唇が重なりそうな距離にまで近づいていた。耳から、彼の息遣いが聞こえる。そして、唇がふんわりと重なっただけの軽い口付けを落とした。

 温もりなど何も感じない。ただ、触れただけ。

「私は・・・・・、」

「思い出したくない?でも、君は、全て、思い出さないといけない。幸せな時間だけじゃなくて。ごめんな」

 彼が、全身が黒ずくめの洋服だったからか。白髪に近いシルバーの髪色のせいなのか。彼が、死神のように思えた。

 なのに。

 死神に会ったのに、怖いとか、嫌だとか、そういう感じはちっともしなかった。多分、今いるこの不思議な世界は現実ではなくて、夢だということが分かっていたから。

 死神がスニョンそっくりに見えたのも、きっと意味があって。私が、心底、スニョンに会いたいと望んでいたからだと思う。

 昔どこかで、天使にキスをされる夢をみると、幸運を掴む夢だと聞いたことがある。なら、死神にキスをされる夢にはどういう意味があるのだろうか?吉夢なのかそれとも、凶夢だろうか。

 どうせ迎えに来てくれるなら、天使のスニョンに会いたかったわと、そんなことを考えながら、私は、ゆっくりと瞼を閉じた。




2020/05/15





 愛しくてたまらない、スニョン・・・・・・。

 今はまだ、スニョンとの切くて甘い記憶だけで良いの。

 切れてしまいそうなほどに、細くて脆い糸を、手繰り寄せるように・・・・・・。

 
 私は、記憶を辿る。


 彼から短いラインメールが、届いた。「2日間、休みができたから、会いに来て。日曜日か月曜日、どちらでも可」業務連絡みたいな短くて簡単なメール。それなのに、嬉しさで胸が溢れた。

 すぐに「両方」と打ってから、削除してしまう。両方だなんて、贅沢すぎる。きっと、他にもやりたいことや、会いたい人がいるに違いない。本当は、1時間でも多く、彼の側にいたかったのに。切ない気持ちを胸に閉まって、私は「月曜日」と打ち直した。

 できることなら毎日会いたい。でも、そんなことは無理なわけで。1日だとしても、会うことができるのだから幸せでしょ?と自分に強く言い聞かせた。高ぶる気持ちを抑えながら、一人暮らしの彼の自宅を訪れたのは2週間ぶりだった。仕事で多忙な彼に会えるのは本当に久しぶりだった。

 彼の自宅は、あらゆるものが整頓され、全く散らかっている様子はなかった。玄関で出迎えられてすぐ、洗面所に向かって手洗いとうがいをするのがお決まりのルール。私は、お決まりの事をする前に、なんとなく洗面台のチエックをするようになっていた。

 いつも通り、清潔なハンドタオルは、洗面台の、カゴの中に丁寧に折り畳んで置かれていて。
ポリバケツサイズの白いプラスチック製の洗濯カゴの中には、シャツやバスタオル、靴下など数枚が乱雑に山済みになって入っていた。

 なのに、洗面台のゴミは空っぽだった。ゴミ箱の中に、いつもなら何かしら入っているはずなのに。

 彼は普段から頻繁にうがいをしていた。自宅にいる時でも、人一倍、喉を大切にしていたから。小まめにうがいをしているはずなのに、使い捨ての紙コップが1個も入っていないなんておかしい。見せたくない物でも入っていたの?

 空っぽのゴミ箱の中を見ていると、ふと、床下にキラリと光る小さな何かを見つけてしまう。シャネルのマークが主張しているピンクのピアス、明らかに女性用だった。私はその小さなアクセサリーを手に取ると、洗面台の端に置いた。

 ピアスを拾ってから、なんとなく、ローズの匂いがするような気がした。特徴のあるジョー・マローンの香水。辺り一面に残り香が、漂っている・・・・・。まるで、私は来ていたのよ!と主張しているようかのよう。1度も会ったことがない、名前しか聞いたことのない女性を疎んでも仕方ないのに。洗面台から出る時、胸の奥が、チクリと痛んだ。

 リビングに向かうと、出迎えてくれたはずの彼はいなかった。寝室に戻ってしまったのだろうか。今しかない!私は、リビングの黒くて大きな革張りのソファーの上に、赤いハンドバックを素早く置くと、急いでキッチンに向かった。

 リビングダイニングになっているので、目的地までは数秒ほど。慌ててゴミ箱の中を見ると、その中には缶ビールが2本入っていた。上から見ただけですぐに分かった。片方の空き缶には、赤い口紅が付いていた。

 私は、そのことを確認すると何事もなかったようにリビングに戻って、革張りのソファーに座った。ふぅー。と、小さく深呼吸をする。見なかったことにして気持ちを切り替えようとしても、落胆してしまう自分がいた。

「今日、来る日だったっけ?」

「月曜日に会おうって約束したじゃない」

 白いTシャツ1枚に、ジャージのようなゆったりとしたズボン。ラフな服装でこちらに向かってくる彼に、ため息をついてから、強めの口調で言ってしまう。

「・・・・・、そうだったかな」

「ねぇ、もしかして、誰か来てた?」

 もやもやする気持ちを隠したまま、彼を見上げた。大きくて黒い革張りのソファーの中央で、深く腰掛けながら。

「ずっと寝てから分かんない。眠いー。うー。今日はちょっと寒いね」

 彼は、私の顔をハッキリと見る間もなく、早足でリビングからいなくなった。数分後、リビングと寝室の間のドアが開いた。そんなに焦らなくてもいいのに。わたしは、小さく笑った。寝室から急いで戻ってきたことが良く分ったから。

 白い長袖のセーターを頭から被りながら、リビングに戻ってくる。サラサラで真っ黒の前髪が、静電気のせいでくしゃっとなっていた。良く見ると、右袖の先端が絡まってくるくると丸くなっていた。彼は、そのまま自らの唇を緩く噛んで、セーターの袖を真っ直ぐにした。



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 なんて可愛い仕草なんだろうか。やんわりと袖口を噛んで直す仕草が、子猫のように思えて、可笑しかった。私は、可愛くてたまらない彼の横顔を見上げながらも同時に、秀麗な部分も感じて、思わず感嘆の声を漏らしてしまう。

 男性なのに、どこか色っぽくて。美麗な顔立ちに、釘付けになってしまう。

 袖をゆるく噛む唇から、目が離せなくなってしまった。その、官能的な、唇を奪いたくてたまらない。ジリジリと湧き上がる欲情は抑えらそうになくて。私は、いつの間にか、その唇を求める言葉を自然と口に出していた。

「キスして」

「いいよ」

 彼は、革張りのソファーに座ると、隣に浅く腰掛けた。そして、それは。とても、軽いキスだった。ちゅ。ただ、それだけだった。

「私といても退屈しちゃう?」

「いきなり、何?」

 彼は、大きく目を見開いた。欲情を抑えているのに、与えられたキスだけでは物足りない。私は、強い不快感から、その人の名前を漏らした。

「サラさん、来てたんでしょ?楽しく過ごせた?」

「んー。どうだったかな」

 少し間を開けてから、彼は首を傾げた。長い指先で、私の横髪をそっと撫でながら。優しいけれど、どこか鋭い目つき。じっと見つめられて、胸が締め付けられていく。

「ストレートに聞いてくるなんて、めずらいしね」

「聞いて欲しくない?」

「いや、構わない。別に隠すことじゃないし」

 隠していないときっぱりと言われて、胸が軋んだ。少しくらい、嘘を付いてくれてもいいのにとさえ思ってしまう。

「最近、悩んでるみたいだかったから。ちょっと気になってて」

 彼女の存在は、出会った頃から知っていた。なのに、面向かって直接言われると、その存在をより大きく感じてしまう。サラのことを私のほうから尋ねることはほとんどなくて。それが暗黙のルールみたいになっていて。けれど、私がその名前を口にした途端、彼の表情が曇ったように見えた。以前は、そんなこと、ほとんどなかったのに。

「俺が?どうしてそう見えるんだろうか」

「元気がないよ。それは、仕事が忙しいからじゃなくて、サラさんのせいでしょ?」

「心配しなくていい」

 目を細めてから、真顔になる。強い口調で言われて、それ以上は何も聞くことができなくなった。

 ソファーから立ち上がった彼は、キッチンの方へ向かっていった。ほとんど何も置かれていない食器棚の扉を開けて、黒いマグカップを2個取り出そうとしている。白い壁に阻まれて、様子が分からなくなってしまったが、水道から勢いよく水が流れる音が聞こえ始めた。

 私は、ドリップのコーヒーが出来上がるのをしばらくの間、待った。おもしろくもないテレビ番組を見ながら、黙って待ち続けた。




2020/05/16




 インスタントだったけれど、温かいコーヒーの深い匂いが部屋中に漂っている。その香りはとても心地よくて。苦手なローズの香りをひと時の間、忘れることができた。私はソファーに座ったまま、渡されたマグカップを両手で受け取った。

 彼は、そのまま立ったまま。マグカップを口に付けることなく、右手に握ったままで。まるで何か考え事をしているかのよう。彼の方から話し出してくれるのをコーヒーを飲みなら待つことにした。

「ちょっと前に、サラの元彼に会ってくれって言われて、会うことになった」

「えっ?会ったの?」

 急激な展開に、声が上擦ってしまう。慌てて、口に含んでいたコーヒーをゴクリと飲み込んだ。

「もう、会った。二人で1時間くらい話したかな。俺より3歳くらい年上なんだけど。性格も穏やかで優しくて、非の打ち所がない人で。俺が心底、憧れてる人の一人なんだよね」

 全く適わないと言いながら、小さく笑った。

「私の知ってる人だったりする?」

「うん。実は、シャイニーのテミンさんなんなんだ。俺、勝ち目ないかも」

「えっ?誰?テミンさん?!」

 その名前を聞いたとき、思わず驚いて聞き返してしまった。全く想像もしない名前が出てきたから。スニョンの元彼女の元彼が、韓国を代表する有名アイドルのテミンさんだなんて。本当に、信じられそうになかった。

「サラと復縁したいって、俺に宣言するなんて、男として真面目すぎるし、そこは自信があるんだろうなって感じ」

 口の中に含む気持ちになれないのだろうか。彼は、コーヒーを飲もうとはせず、マグカップをガラスのテーブルの上に置いた。カタリという音が響いた。そして、ソファーに座っている私の右隣に深く腰掛けた。

 何かを懸念しているかのような顔つき。両目は閉じられていて、表情は険しかった。少しだけ、くしゃっとなっている前髪を、手で何度も直そうとする。イラついたときに出るクセが出ている。私は、彼の左肩にそっと触れてみた。

「もしかして、別れてくれって言われた?」

「遠まわしにね。身を引いてくれみたいな。とりあえず、考えさせてくださいって答えたけれど」

「どうして断らなかったの・・・・・」

 ギュッと強く、たくましい両腕で私を包み込むように抱きしめた。何も心配しなくていい。そう言われているようだった。

「もう、俺の中で答えは出てるんだ」

 彼は、優しく微笑んだ。なのにその顔は、どこか憂いがあるように見えて。笑っているのに、どこか哀しげに見えてしまう。その先を尋ねようとしたが、話を断ち切られてしまった。

「ん~。この話はおしまい」

 そう言って、ソファーから立ち上がろうとした。私は、急いでマグカップをガラスのテーブルに置くと、広い背中を後ろから抱きしめた。好き・・・・・。この耳の後ろの匂い、彼の匂いがとても好き。

 切なさで胸が締め付けられていく。私は、ピアスが刺さっていない反対側の耳たぶを無意識に優しく噛んだ。舌をペロリと出して、誘惑するように。きっと触れたくて仕方なかったんだと思う。でも彼は、抱きしめた両腕をやんわりと解いた。

「今日は、そういう気分じゃないんだ。ごめんね」

 そう言われても、嫌な気分はしなかった。仕方ないよ。心のどこかで納得できた。それでも。私は更に、後ろから強く抱きしめた。彼を離さないとばかりに。

「うん。でも、少しだけこうしていたい」

 彼は、小さい声で、分かったとだけ言ってくれた。




2020/05/20




 私達は、2時間ほど、リビングで過ごした。一緒に見ようといってくれたのは、韓国時代劇の映画だった。話題になった映画のエンドスクリーンが流れ始めた頃、彼はリモコンのスイッチをテレビ画面に切り替えた。テレビからは、経済についてのニュースが流れていている。難しい顔をした男性アナウンサーから、爽やかなジュースのCMに変わったので、頃合だと思った。私はその場から立ち上がった。

「じゃぁ、私、そろそろ帰るね」

「えっ?帰るの?」

「うん。だって、今日は、もう疲れてるだろうし」

「待って」

 左手首をきつく掴まれて、ソファーに引き戻される。足元がふら付いてしまった私は、勢い良くソファーに倒れこんでしまった。あっという間の出来事だった。気が付くと、彼が身体の上に覆いかぶさっていた。

 両手首を強く握られ、身動きすらできそうになくて。くちゅと、強く私の唇に吸い付いた水音が部屋中に響いた。温もりよりも先に、音のほうが聞こえるなんて。どうでもいいテレビの音が流れているのに。

「えっ・・・・・?何?無理しなくていいって」

 口付けの途中で顔を横に背けてしまう。なのに。拒絶したのに彼は、再び私の唇に吸い付いてきた。舌を使ってより激しく求めてくる。口内を描き回すかのように。

「無理なんかしてない。こうしたい」

「さっきは、そういう気分じゃないって言った」

 きっと拗ねた顔を見せたんだと思う。彼は、宥めるように私の頬を撫でた。

「ごめん。悪かった」

 頬を擽るかのような手つきは、とても妖艶で。至近距離から見上げる、半開きの彼の唇は淫らなのに、とてもエロテックで。チラリと濡れた舌が見え隠れするたび、喉の奥から欲情していくのが分かった。電流が一気に流れるように、身体の奥から火照り出すような感覚。

 すぐ目の前に彼がいる。手を伸ばせば届く距離に。愛しくてたまらない、恋焦がれている彼がすぐ側に。その彼から求められているのに、どうして抑えることができようか。情欲は、さらに激しく増してゆくばかりだった。

「したい?」

 私は、素直に頷いた。

「そう。俺も」

 目を閉じると、彼は、耳元で囁いた。それは、吐息に混じってとても聞き取りにくかった。

「大好きだよ」

「私も、大好き」

 2週間ぶりに会えたのに、ソファー上での情事になるなんて考えもしなかった。せめてベットの中ならば、抱き合うようにもっと、まどろみ溺れられたのだろうか。大好きと言われても、性欲をぶつけるられるだけの女のようで惨めだった。

 彼女をベットの上で抱いたから、私のことはソファーで抱くの?そんなこと聞けるはずがない。でも、どうでも良いと思った。ただ側にいられるだけで、求めてもらえるだけで満たされたから。

 心から愛しくてたまらないのに、私は、愛してるという言葉を出さなかった。「愛してる」という言葉は、重いような気がしたから。

 お互いに恋人がいるのに、惹かれ合ってしまった。「気楽につきあえる浮気相手になって」そう言われて、断ることができなかった。なんて悪い人。そう思いながらもどんどん溺れてしまった。すぐに彼氏のことなんて眼中になくなり別れた。なのに今でも、別れたとは言い出せずにいた。スニョンが気楽に付き合える浮気相手を望んでいたから。一途な女は重たすぎる。いつか捨てられてしまうと思った。

 私は怖かった。怖くてたまらなかかった。彼に飽きられてしまうことが。

 だから、決して「愛してる」と口に出していけない。言葉にした瞬間から、より激しく彼を求めてしまいそうで、自分の理性や欲望を抑えられなくなってしまいそうで怖かったの。




2020/05/22




 彼との甘くて切ない記憶が、プチッと脳内から途切れた。私は、再びどこだか分からない夢のような世界に引き戻される。どうやらこの先のことを思い出そうとすると、胸が息苦しくて呼吸ができなくなってしまうようだ。小刻みに震える指先は止まりそうにない。私は黒い薔薇を握っていることができなくて、道端にそっと落とすように置いた。

「やば、吐きそう・・・・・」

「どうしても、思い出したくないんだね」

「うん。無理、無理、無理!」

 嘔吐物が胃から逆流して、口内に唾液が溜まるような感じ。私は、必死で口元を押さえながら、道端で仰向きに寝転がった。膝を軽く曲げながら。呼吸を楽にするためには、そうするしかなかった。

「思い出さないままでいられたら、全て忘れられたら・・・・・・、いいのに」

「思い出したくない!」

 目を瞑って、思い出そうとするほど、強くなっていく拒絶感。その理由を考えれば、考えるほど、激しい自責の念に襲われ、胸が締め付けられた。

 どうして・・・・。どうして・・・・。どうして・・・・・。と、戒めのように、その4文字ばかりが脳内を駆け巡る。

 私は、どうして、彼と別れてしまったの?

 「君を、このまま全ての記憶を忘れられる世界に連れていきたい」

 「忘れるって?あなたのことも?」

 そう言われて、ハッとした。サッと上半身を起こし、立ち上がろうと試みる。両足に力は入り辛かったが、なんとか動かすことができた。

「あなたを忘れるなんて、できるわけがない!」

 私は、薔薇の花束を、強引に取り上げ、遠くに放り投げた。彼が両手の中で大切そうに抱えていたのに。5mほど飛んだだろうか。パサッという小さな音が聞こえた。

 なのに。彼は、眉一つ動かさず、無表情のままで。落ちた拍子に、花びら達が道端に数枚飛ばされても、目の前の出来事を、ひとごとのように見ていた。

「薔薇の花は、どの花よりも美麗だ。でも、どれだけ美しい花でも、いつかは枯れてしまう。枯れた花よりも、より美しい花に惹かれてしまうのは仕方ないこと」

「スニョンへの想いは、枯れたりなんかしない!他の人にも惹かれたりしない!」

「終わった恋なら忘れるべきだ。どうせすぐに思い出になる。全て忘れて、次の薔薇を探せばいいじゃないか」

「忘れられないの。決して、忘れることなんてできない」

「認めるべきだ。君達は、破局したんだ。終わったんだよ」

「終わったとしても、私は、今でもスニョンのことを忘れたくないの!」

「スニョンのことを、忘れたくないほど、今でも愛してるのか?別れてしまったのに、このまま愛し続けることなんてできるのか?」

 尋問のような問い。私は、その最後の問いに深く考え込んでしまった。別れたのに、このまま永遠に愛し続けることができるのか?そう聞かれて、すぐに答えることはできなかった。

「質問はもう沢山よ!」

 私は、苛立ち、大声で叫んだ。

「怒ってるのか?」

 そう言って、私の顔をのぞきこんだ。彼と至近距離で目が会う。スニョンとそっくりの彼と。苦しい。恋しくてたまらないよ・・・・・・。その人に触れたい感情を制御できそうになくて。涙が溢れた。

 その人とは声が違う。話し方が違う。雰囲気も、髪の色も違う。頭の中では別人だと分かっているのに。

 彼は、その場から立ち上がってゆっくりと歩き出した。花びらを1枚づつ拾い始める。散らばった5枚ほどの花びらが右手の中に集まった頃、私は自分の両足が動くことに気が付いた。さっきまではほとんど動かすことができなかったのに。勢い良く動かしてみても、1歩と前に、大きく歩き出しても、足の痛みは全くなかった。

 歩きだそうとしても、涙のせいであまり視界がよく見えなくて。近くにいる彼の背中が、スニョンの後姿と重なって見えた。もう、どちらの背中でも構わない。私は、走り出して、彼の背中を後ろから抱きしめた。とても、とても強く。

「会いたかった・・・・・!たとえこれが夢だとしても、こんなふうに会えるなんてすごく嬉しい。もう、2度と会えないって思ってた」

 飛びつくように後ろから抱きついたせいで、右手に集められた黒い薔薇の花びらが、掌から零れ落ちた。ひらひらと舞うように。彼はもう、花びらを拾おうとはしなかった。

「残骸を手元に残して未練がましく思い出に浸る毎日なんて、空しいだけ」

「そうなのかな?」

「どうせ、未来はない」

「それは、私達には未来はないということ?」

「そういうことになる」

「なら、未来ではもう会うことができないから、死神の姿で迎えに来てくれたのね。本当に会いたかった。嬉しいよ」

 背中から抱きしめた両腕が、解かれてしまう。彼は、黒い薔薇の花束を右手で拾うと、大きな白いリボンを一気に片手で解いた。シュッという空気を切るような音がした。そして、手にしたと思ったのもつかの間で。すぐに目の前で、薔薇達を投げ捨てた。バサッと。私達の足元に、黒い薔薇がバラバラになって落ちた。

「君を迎えに来たわけじゃない。分かっているくせに。俺は、通りすがりの死神であって、君の愛したスニョンとは別人だ」

「私からしたら、どっちでも同じ。スニョンに似た別人でも、本物のスニョンだとしても、どうせ、夢でしか会えないのだから」

 彼は、目を大きく見開き、初めて驚いた表情を見せた。

「そう。そうかもしれないな」

 小さく笑ったかと思うと、またすぐに、無表情に戻っていく。

「もっと思い出さないと君はこの悪夢から覚めることができない。目覚めても、悪夢は続くかもしれない。どちらにしても同じことかもしれないが」

「そんなこと言われたら、余計に思い出したくなくなるじゃない」

「心配しなくていい。そんなには辛くないさ。ほら、君は、ゆっくり・・・・・・、こうしてまた目を閉じると、思い出すことができる」

 とても穏やかな声だった。今から眠りにつきなさいと言われているみたい。まるでおまじないのようで、身体がスーッと楽になっていくのが分かった。苦手なローズの香りが一面に、充満している。なのに、もう苦しくはなかった。

 彼の大きな左手が、軽く押さえるように私の瞼に触れた。私はその時、気が付いた。彼は手袋を外していて、小指には見慣れたゴールドの指輪が光っていた。

「これ知ってる」

「この指輪?」

「うん」

 頷いて、小指に手を伸ばし触ってみる。私はこの指輪を、良く知っている。間違いない。

「指輪なら、君の、胸元にあるじゃないか。お揃いのが」

 そう言われてから気が付いた。ワンピースの胸元からシルバーチェーンのネックレスを取り出してみる。先端には、全く同じものと思われるゴールドの指輪がペンダントトップのようになって輝いていた。二つの指輪は、色も、デザインも、全く同じものだった。

「どうして、あなたは小指なの?あっ、サイズが違うのね」

 二つを近づけて見比べててみた。同じものに見えるけれど、私の胸元にある指輪のほうがサイズが大きくて、良く見ると無数の細かい傷があった。

「この二つは、ペアリング」

 そう言われて、そうかと頷いた。そして。私の胸元で輝いている指輪が、スニョンが大切にはめていた指輪だと思い出すのに、時間はかからなかった。




2020/05/23




 店の入り口にある絵画のようなステンドグラスが印象的だった。それらは、教会に飾られているような豪華なもので。紫陽花や鈴蘭といった可愛らしい花模様の鮮やかなガラスは、光に反射するたびキラキラと輝いていた。

 出会って1年日の記念日だからと、彼は、レストランに連れてきてくれた。そこは、ソウル市内から少し離れた郊外にある隠れ家のようなお店だった。店の周りには何も無くて、だだっ広い緑地公園の中にポツンとある白い洋館という感じ。大きな外壁で遮れているため、室内の様子は外からは全く見ることはできなくなっていた。

 私達は、気兼ねすることなく、日当たりの良い窓側の席に座ることができた。無機質なコンクリートの外壁を見ると、水が流れて滝のようになっている。夜になると滝はライトアップもされるらしいが、今は昼間なので残念ながら見ることはできないとのこと。しっとりした洋楽が流れる中で、水が流れ落ちるせせらぎ音も、静かに響いていた。

 本日は特別に貸切とのこと。店の中には私達しかいない。結婚式も行われる豪華で隠れ家のような洋館に二人きりだなんて、まるで夢のよう。こんなふうに、外で会うことが出来たのは数えるほどしかなくて。恋人同士みたいに普通のデートができるなんて、サプライズすぎるプレゼント。私は幸せを噛み締めながら、胸を弾ませていた。

 今、私の目の前に彼は座っている。白い長袖のシャツに黒いズボン。第二ボタンまで緩くはずされた胸元からはチラリとゴールドのネックレスが見え隠れする。まるで新郎みたいな服装を見るたびに、頬が緩んでしまう。私自身も、ふわりとした白地のワンピースを着ているから余計におかしくて。嬉しさと恥ずかしさが混じる中で、ただ、恋しさだけが込み上げた。

 私達は、いろんなことを話した。話はつきることがなくて。いつも以上に、会話は弾んだ。

 豪華なイタリア料理のコースが終わりかけた頃、ふと、彼のティーカップを持つ右手に目が留った。左手にも別の指輪をしていたけれど、右手の中指にしていた指輪のデザインに強く惹かれた。

「お洒落な指輪。その指輪、よく嵌めてるからお気に入りなのね」

「ブルガリですから。紫が、アメジストで、こっちがピンクトルマリン」

アメジストとピンクトルマリンをあしらった18Kピンクゴールド製。そう言って、右の中指を指差した。彼は、挽きたてのコーヒーを飲みながら、小首を傾げた。

「欲しいの?」

「くれるんですか?」

「ダメ」

 即答だった。軽く舌を出して、小さく首を横に振った。私は、無意識に口を尖らせてしまう。そんな中、彼は戸惑った様子で、じっと私を見つめた。

「ん~。そうだな。俺がもし死んだら、俺の形見として君に分配するよう遺言書に書いておくよ」

「死んだ後じゃなくて、生きてるときがいい!今すぐちょうだい」

「ダメだって」

「じゃぁ、もし、私達が別れることになったら、記念品として譲って欲しい。スニョンの思い出として手元に残しておきたい」

彼は眉をひそめた。私が、ちょうだいとばかりに、片手を差し出すとその手をパチンと軽く弾いた。

「俺達が別れることなんてないだろうが」

「私は現実主義なの。いつか別れてしまうときはくるでしょう?」

「それは君が、俺よりもアイツを選ぶってことか?」

 彼は、珍しく眉間にシワを寄せて、鋭い目つきをした。まるで、睨まれているかのよう。

 久しぶりに聞いたアイツという元彼氏の存在に驚いた。もう、とっくの昔に別れているのにと、苦笑いしてしまう。否定することなく私は、さらりと言い返した。

「あなただって、サラさんがいるじゃない」

 彼はしばらく黙ったまま、私を見つめ続けた。鋭い視線が突き刺さる。私は、耐え切れず視線を逸らした。飲みかけの温かいコーヒーを飲み終えた頃、私は、小さくため息をついた。

「俺達は別れないよ。絶対に」

 彼の表情はどこか寂しげだった。とても強くてハッキリとした口調だったのに、目を細めて言われると、胸が軋んだ。

 本当に?でも、あなたは私よりもサラを選ぶのでしょう?テミンさんには譲れないほどに、サラのことを愛してるのでしょう?

 心の中で問いかけてみても、彼は答えてはくれない。「俺達は絶対に別れない」そう言われて嬉しさと同時に、胸の奥の痛みは増した。いつまでも側にいたい。彼の事を想うのならば、自ら身を引いた方がよいのだろうか。そのほうが、彼はより幸せになれるのだろうかとさえ考えてしまう。

 だから。あなたを愛した、愛された思い出を残しておきたくて。その指先で輝くあなたの一部が、指輪が欲しいと強く願ってしまったんだと思う。

 だって、私達はどうせ、いつかは別れてしまうのだから。

 重たい空気が流れる中、突然、パリン!というガラスが割れる強烈な音が店内に響いた。女性定員の慌てた声や聞き取れない早口の叫び声のようなものも聞こえる。私は驚いて、様子を見に行こうと椅子から立ち上がろうとした。

「ここにいて」

 とても冷静で、穏やかな低い声だった。彼は、慌てることなく、飲んでいたコーヒーを飲み終えると、店の入り口の方に向かって行った。

「今の女性は誰?貸切なのに、どこから入ってきたわけ?」

「コップを床に投げつけるなんて、なんなのーもう!」

 悲鳴のような怒りのような定員達の騒ぎ声が聞こえる中、彼が、その場に向かうと何も聞こえなくなった。しばらくしてから彼は、何事もなかったように席に戻ってきた。

「どうしたの?女性がコップを床に投げつけたとか聞こえてきたけど」

「いや、定員さんがコップを落として割っただけだから。たいしたことじゃない」

 そんなはずはない!私は、まじまじと彼を見つめた。でも彼は、私の反論をサラリと聞き流してから、優しく目を細めて微笑んだ。心配しなくていいよと。

 何か不吉なことが起こった。想像もできないような事が。有名人の彼とつきあっているのだから、当然、嫉妬の対象になることは分かっていた。外で会うということは、誰かに一緒にいるところを見られるリスクもある。でも彼は、そのリスクを承知の上で、私をこの場所に連れてきてくれたのだ。

 私のために、私を喜ばせるために。

 私は、その時、自分がどれだけ大切にされているかを痛いほどに痛感した。

 彼が、窓際から外の景色を眺めている。頬杖をついて。時間はゆっくりと流れていく。次に会うことができる約束は、まだない。私は、一緒にいられる愛しい時間を胸に刻みながら、いつまでもその端整な横顔を眺めていたいと願った。

「今日はとても天気が良いから、あの付近を散歩するととても気持ちよさそうだね」

 ポツンと中央にある背の高い木を指差して、彼は、ニッコリと微笑んだ。

「そろそろ・・・・時間かな?」

 店内から見える四角い時計を見ると15時になっていた。彼に、頼まれごとをお願いされていて、人に会う約束の時間が近づいていた。

 どうしても会ってほしいというので、渋々了解したが、気分は重かった。

「うん。俺は、戻るけれど、しばらくここでスペシャルゲストさんと、ゆっくりしていって」

「また、連絡ちょうだいね」

 大きな木々が風に吹かれて揺れている。彼は、微笑みながら、新緑の庭園を眺めていた。

つづく・・・・・・・・・。




2020/5/24





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flo-hoshi.jpg


SEVENTEEN

アルバム:SEVENTEEN 2nd Album 'Teen, Age'
曲:Flower
k-pop 2017 韓国語です。


現在、セブチを満喫中~です。 - 2020.05.08 Fri

2020年、5月に初めてピクシブで、短編小説「ミステリアスな人」で、お気に入りを1個、頂きました。
やっぱり、励みになりますね。

ほぼ趣味で運営しているブログなため、訪問者が少ないと、やる気がでないのですが、それでも、完全な自己満足でも私自身が満たされるため、続けています。

で、私、2020年、妄想しはじめまして、何個か作品トライしたのですが見事に途中で挫折してます。
うまくいえませんが、感情移入できないというか。

で、ようやく、これだ!!という曲に出会ったのですが、それはセブチの「ハイライト」でした。この歌、すごく好き~で、そこから、ホシ君!!きゃー!ヽ(´∀`)ノ と、なりましたが、全体的にメンバーちらりとみて、浅く終わりそうです。

セブチ、曲がすごく良いですね。ダンスも見ごたえあるし。

名曲いろいろありますが、特に気に入ったのが「Flower」なんですが、この、Flower・・・・、メンバーの中に、ホシ君がいなくて、どうしたものかと悩み中です。セブチで短編小説書くなら、処女作は、絶対にホシ君!!!と決めていたのに・・・。

完成するか分かりませんが、次の休みの日に、一気に書き上げてしまいたいです。

短編小説・・・・イメージ曲、セブチ「Flower」
イメージアイドル・・・ ???? 、Flower歌ってるメンバーのだれか・・・。ホシ君
※ホシ君がコンサートで、Flowerを歌っている動画を発見しましたので、変更です!ホシ君で書きます。

タイトル:あなたしかいない


black-rose.jpg

<5月12日 更新>

1本の黒い薔薇の花言葉

■黒色 「貴方はあくまで私のもの」「決して滅びることのない愛、永遠の愛」
■1本 「一目ぼれ」「あなたしかいない」


韓国語訳で繰り返し見てますが、Flower自体、男女恋愛ドロドロの歌、悲しさいっぱい秘めてます系だと感じました。

あなたがいない生きていけない!というすこし病んだ「あなた」のお話にしたいと思います。

ほぼ、おおまかなストーリー7割作りました。あとは、上から文字に起こすだけ。
いやーーー!!大変でした。なんとか、完成させたいです。(自分に言い聞かせている)




[4K] 190309 "호시의 Flower - 너무 좋습니다" 세븐틴 팬미팅 캐럿랜드 DAY2 유닛리버스 무대 세븐틴 SEVENTEEN 호시 직캠 HOSHI FOCUS



両方の上腕が見えてるのが、セクシー!黒い服がまた、セクシー!(゚∀゚)(゚∀゚)


おまけエピローグ含めて、合計13~16回くらいになりました。(予定)

とりあえず、13日か、15日中に、1話目 UPします。

完成するまで、こちらのブログのみでUPします。FC2小説でも遅れて、公開します。
がんばります。(っ^ω^)っ

(゚∀。)アヒャ

ホシくん、いいなー。いいよー。いいわー。

ペジより今は、ホシ君に目がいくよー。

なんなの、この人は・・・・

なんなの・・・。

色気ありすぎる。(ステージ限定)普段は、おこちゃまなのに、踊ったりステージ上だと、本当に、素敵。






一部小説、修正しました。 - 2020.05.02 Sat

2.3年前の、短編小説を、修正しました。
ピクシブや、fc2小説にも、登録したのですが、誰も見に来てくれないので寂しくなりました。

なのでー。
どうせ、誰も見に来てくれないなら、自分のぶろぐでいいや・・・と、放置していたこのブログを、ブログ村ランキング様で、再登録させていただきました。

5作品かな?2020年5月に、修正しました。読みやすくなったと思います。(完全な自己満足で、終了!)

<まずは、ご挨拶を>
はじめまして。k-popが大好き(男性アイドル)な、りぞこと申します。k-popを幅広く愛していますが、その中でも特に好きな曲からイメージした恋愛小説を書いています。書いてるときは、その曲をリピートしていますので、何時間のリピートにも耐えられるくらいすごく好きな曲のみ、小説にしています。

BL要素は一切なく、主人公×彼氏の恋愛小説になります。

※アイドルと恋愛中のあなたのお話。あなたの年齢は、社会人の20歳以上。(設定が高校生とかは、ありません)

時々18禁、大人向け要素の話もありますので、ご注意ください。

各、短編小説に飛びます。
よかったら、呼んでみてださい。ウェブ拍手いただけると、次回作品の励みになります。(^-^)/
2年ほど、小説書いていませんので、ブランクありますが、何か、良いお話をかけたら・・・と、思います。

※、私のぶろぐには、夢小説があったのですが、2020年に修正した小説は、外しました。(作業がめんどくさくて・・・、すいません)

火遊びの代償 ディオver・・・・・18R 大人向け
EXOのMonsterから妄想した小説です。Monsterを聞きながら・・・・、読んでいただけると嬉しいです。
 
離したくない オニュver・・・・・・18R 大人向け
こちらは、SHINeeのBETTERからイメージした小説になります。BETTERを聞きながら、楽しみ、読んでいただけると嬉しいです。
ちょっとだけ不倫設定を匂わせた大人のお話になっています。

粉雪が降る夜 ジェジュンver
ジェジュンが歌う、GLAMOROUS SKYを聞きながら、読んでいただけるとうれしいです。あなたは(君という表現です)ジェジュンとつきあっていましたが、別れました。別れた後、ジェジュンがずっと思い続けてくれているというお話です。なので、主人公あなたの表現は君になっています。

fall in Love オニュver・・・・・・18R 大人向け
こちらは、SHINeeのView からイメージした小説になります。View を聞きながら、楽しみ、読んでいただけると嬉しいです。
オニュがちょっと、悪い男になってます。オニュは、こんな男じゃない!という方、ご注意ください。

ミステリアスな人 オニュver
こちらは、SHINeeのaboab からイメージした小説になります。aboab を聞きながら、楽しみ、読んでいただけると嬉しいです。
オニュがちょっと、悪い男になってます。オニュは、こんな男じゃない!という方、ご注意ください。





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ストレスMAXなため、k-popアイドルヲタ生活に戻ります。 - 2020.04.28 Tue

コロナの影響で、ストレス最大です。
おそらく、みなさまも同じでしょうが。

こんな日常の中で、k-popアイドルの歌声は、最大の癒しです。

とりあえず、過去の妄想小説を修正中です。

最近は、みなさん、スマホで見ていると思いますので、スマホで小説のみ見られるように残していこうかなと。
ピクシブやfc2小説でも、更新したんですが、fc2小説はダメですね。スマホだと本当に読みにくい。修正するたび、謎にカウンターがあがり、本当に来てくれている人の人数が分からん状態です。

ピクシブは読みやすいですが、写真がアップできないのが悩み。
やっぱ、パクッてきた写真を1枚、せっかくイメージしてるんだし、同時に載せたいです。

いろいろ、思案中です。よろしくお願いします。



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短編小説名前変換用ソフト

初期設定は「君」になってます 他の名前に変更したい方は、名前を記入してから、変換してください。 PCのみの対応になります。

プロフィール

りぞこ(ちゃぴ子)

Author:りぞこ(ちゃぴ子)
2016年から。
k-popでの初恋はユチョンでした。

私の好きな曲紹介。(ソロ曲含む)

SHINee
1.tell me your name 2.LUCIFER 3.jojo 4.vew 

EXO
1.Overdose 2.Artificial Love 3.'Lovin' You Mo'


東方神起
1.Off-Road 2.Something 3.Champagne(ユノソロ)

BEAST
1.12:30 2.Beautiful Night 3.Fiction 

ジェジュン
Don't Walk Away 

スーパージュニア
1.My Love,My Kiss,My Heart 2.Sorry Sorry Answer  

SEVENTEEN
1.HIGHLIGHT



2016/01/01屋根部屋プリンス一挙放送でユチョンを知る。そこから、k-popアイドルに夢中になりました。

SHINeeやEXO、SUPER JUNIOR、BEAST、東方神起、ジェジュンの音楽が好きです。
2017年くらいから、SHINeeが本命になり、オニュ一筋に・・・。が、オニュの兵役により、気持ちが離れ・・・・。

そして、2019年、9月、本妻オニュ、(遠距離恋愛中のため)・・・が、いるのに、久しぶりに、ときめき、夢中になれることができる恋人に出会いました!

彼の名は、ぺジュニョン!!
CIXファンクラブに加入。

セブチのホシ君にちょっとトキメキ中

2020年現在、シャオル+FIXです。


記録)

2016/02/01 東方神起FCに加入。
→2020年、継続せず、4年目で退会。

2016/08/18 SHINee FC加入。
→2017~2019年継続、2020年も継続予定


2017/03/22 スーパージュニアFC加入。
→2018年 継続予定なし 1年で退会しました。


短編小説は、性的表現を含む小説もありますので苦手な方はご遠慮ください。現在のところ、BL小説はありません。男×女の恋愛小説です。

文才のない素人ですが、楽しみながら一生懸命書いてます。ご訪問者様にも楽しんでいただけると嬉しいです。
ウェブ拍手大歓迎(*´~`*)

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